セッティングについて。
高座台は、必要でないこともあります。
台を作り、赤い布を掛ければ高座が出来上がります。
ホールや、広いパーティー会場を使用した場合は、高座を作った方が見栄えがします。
しかし、小さな店舗や、小さな部屋の場合は、作った高座が邪魔になる場合も。
演出面から見ても、そこに高座があることになんとなく違和感を覚えます。
釈台の前に座るという伝統的スタイルには、こだわりません。
立って読むのも好きです。
講釈師が「辻講釈」といって往来に立っていた時代まで遡れば、立つのも不自然ではありません。
その会に合わせた舞台設定、演出を、ご提案したい。
寄席の雰囲気を味わいたいならば、本場の寄席にお運びいただくのがベスト。高座の高さ、照明、音響、客席、整っています。
でも、寄席ではない場所でお聴きいただく時は、せっかくのその場ならではの雰囲気を生かした講談会を、と思っています。